第11章 演習試験
まぁ、爆豪は…なんというか…鬼だった。
「おい!! なんでこんなクソみてぇな問題、解けねぇんだ!! てめぇ、寝てやがっただろ!!!!!!」
「ひぃぃぃ!!!!!!」
主に三奈ちゃんが、爆豪にビシバシやられてて、私と切島はその横で苦笑い。
「おい!! 何手を止めてやがる!! 出来たんだろうなクソ女!!!!!!」
私は彼に答案用紙を渡しながら、ぼそっと呟いた。
「クソ女って…相変わらず口が悪い」
「あ?なんか言ったか!?」
「何も言ってませーん」
そして、爆豪が用紙に目を向けた瞬間ぺろっと舌を出す。まぁ、口は悪いが、教え方はすごく分かりやすい。案外、教員に向いている才能マンやもしれない。
「で? 犬猫山は出来てんのか? 爆豪」
切島が聞くと、爆豪が渋々頷いた。私はというと、ドヤ顔を彼らに向けていた。
「私はやればできる子ってよく言われてたからね!! これくらい、お茶子ちゃんさいさいよ!!」
「御茶の子さいさいな。んにしても、すげぇなお前。勉強してればもっと上行けたんじゃねぇか??」
「あ、多分それは無理」
と答え、笑う私。まっ、精々今回も赤点なしでいきますよ。ちゃんと、努力している姿を見せてね。私はさりげなく後ろを見た。放課後の教室で、私たちの様子を伺っているのは、気配を完全に消している相澤先生だった。