第10章 その後
救急車が到着すると、当たり前だけど私以外の3人は救急搬送された。
「さぁ、あなたも…」
私は慌てて首を振った。私は皆とは違い、ヒーロー殺しから怪我を与えられるなどなかったし。
「いえ!! 私より他のけが人の搬送を…」
そんな私の首根っこを捕まえた大きな影。
「エンデヴァーさん!! お疲れ様です!! 今回は大活躍だったそうで……お怪我はありませんか?」
救急隊員が、敬礼の姿勢をとる。エンデヴァーは頷く。
「他の者を頼む」
そう言うと、私を持ち上げたままスタスタと歩く。
「これを頼む」
そう言って、私を車へ押し込むと、自分は現場へと戻っていく。
「えっ!? ちょっ…エンデヴァーさん!?!?」