第7章 指名と名前決め
体育祭から2日が経った。命令通り、めちゃめちゃ目立った私はそれからめちゃめちゃ声をかけられることとなり、げんなりとしていた。
「……これじゃ、本業の方に支障が出る…」
「仕方ないにゃ。でも、その苦労に見合う結果は出たんじゃにゃいか?」
クロシロが私に向かってそう鳴き、私は肩を竦めた。確かに、私のことを知っているほんのひと握りのお偉いさんたちが、私たちに提供する資金を倍にしてくれたらしい。黒霧さんが機嫌よく私にそう教えてくれたのを聞いていたらしい。
「……果たして、それが見合うかどうかだよね」
溜息をつきながら、私は声をかけてくる人々に笑顔で手を振り返す。シロクロはそんな私に、一声鳴くのだった。