第3章 学校生活
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白い壁、白い服を身にまとった父と母。私は白という、清潔を象徴する色に囲まれて育った。
「あら、夜蝶ちゃん。こんにちは」
「きょうもお友達と遊んできたの?」
「泥だらけだねぇ。やっぱり男の子と一緒に遊ぶのは楽しいかい?」
「夜蝶!!ちょうどよかった!!包帯を持ってきて!!」
幼稚園から帰ってきてすぐ、私はろくに座りもせず、両親の手伝い。幼いながらに大変だったことは覚えているが、私はその環境がとても好きだった。
「ぎゃはははは!!!!!!」
だけどその幸せは一瞬にして奪われた。白い壁には赤が混じり、白い服もまた赤によって汚された。最初に殺されたのは父親だった。重篤の患者を庇って死んだ。重症の患者もまた父の後に殺された。そして友人の母親はなぶられている間、私と母は二階にある両親の部屋に隠れていた。
「………まま……」
「しーっ…大丈夫。あなたはここにいなさい。私は彼女を助けに行ってくるわ。ね?安心して。それにあなたは1人じゃない。クロとシロがいる。すぐ戻ってくるわ」
私は頷いた。すぐに暗闇が訪れ、私は2匹の温かさを感じながら目を閉じた。
しばらくして、明かりが差し込んだ。私は母が迎えに来てくれたのだと、そう思い目を開けた。
「ぎゃはは!!みーっけ!」
そこにいたのは、血だらけの母を持った、おかしな目をした男だった。
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