第6章 再会から*トド松
side.トド松
あり得ないことが起きてない?
一松兄さんや十四松兄さんはたまに彼女が遊びに来る
おそ松兄さんは平日にゲーセンデートしたって言ってた
チョロ松兄さんは喫茶店に通い詰め
あまつさえ、カラ松兄さんにまで彼女ができたって言うのに!
僕だけいないとか有り得ないんだけど?!
僕だって外に出て流行追っかけたりしてるのに・・・兄さん達はどこでどう出会いがあったんだろ
考えても状況は変わらない
気分を変えるために外に出ることにした
家を出てそんなに経たない所で、周りをキョロキョロと見回す女の子に遭遇した
ト「どうかしたの?」
声をかけると緩やかに振り返る
大きな目がジッと見つめてきた
「…トド松君?」
ト「え」
「やっぱり!変わってないね」
ん?僕のこと知ってるの?
どうしよう、分かんない
「覚えてない?高校の時同じクラスだったんだけど」
悲しそうに睫毛を伏せる彼女
思い出さなきゃ
「卒業と同時に引っ越しちゃったから、挨拶出来なかったし」
ト「一之瀬ちゃん?」
「正解!」
無邪気な笑顔で言う
こんなに可愛かったっけ。たった数年で変わってしまう女の子って、不思議だ
ト「ところでキョロキョロしてたけど、どうしたの?」
「仕事の関係で戻って来たんだけど、色々変わってるから探険?」
ト「何でハテナなの」
言うとあはは、と笑う一之瀬ちゃん
笑い方は変わってないなぁ
ト「なら、僕が案内しようか?」
この再会から始まる恋とか、ロマンがあって有りじゃない?!
「ほんと?お願いしようかな」
ト「オッケー、いこ♪」
よし!このままいってやるぞ~