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〜bizara knabino〜【鬼灯の冷徹】

第4章 *地獄不思議発見


「そう言えば鬼灯君、これ現世の番組?」



『(あ、大王立ち直った…)』



「そうです。CSにすると見られますよ。この番組、司会者の存在感が好きです」



そう言ってテレビを指さす鬼灯様。
何がやっているのかと私はテレビに視線を向けると、「世界ふ○ぎ発○!!」がやっていた。
司会者の存在感って……確かに分かりますけどね(汗)



「はぁー…しかし良いなぁ、海外かあ…」



突然呟き出した大王の話に耳を傾ける。


「ワシここ千年くらい仕事で海外なんて行ってないしなぁ」



「私もです。魔女の谷とかゆっくり観光したいですね」



『皆多忙ですから、旅行なんてなかなか出来ませんものね。私は行くとすれば現世…日本が一番です』



「ワシも現世がいいなあ……世界の中心に旗を立てて″チキンライス″って叫びたい」



想像しながらかそう言った大王に対し鬼灯様の容赦ないツッコミが、案の定はいった。



「よしなさい!エアーズロックを旗で突くなんて…地球のお腹が痛くなっちゃってもしりませんよ!!」



「君、チョイチョイお母さんみたいだな?!」



『(地球がお腹を……こわす)』



想像するとちょっと笑えてしまった。
と言うか、鬼灯様どんな発想をするんですか…
突飛な発見に二人のやり取りを見ながら笑ってしまった。



「地球に優しくなさい!!」



「君がワシに優しくない!!!」



ゴリゴリと金棒で大王がやられていた。
その間にテレビはどんどん進んでいってるのだが、良いのだろうか…
自分はだいぶ見ていた。



『あっ……』



ふとした時に持っていたスプーンを落としてしまい、慌てて拾う。




『3秒ルール、3秒ルール……』



「洗ってきなさいよ」



『あ…ですよね。洗ってきます(笑)』



3秒ルールが通用すると思ったのだが、いくら綺麗にしてるとは言え床に落としたのだ。
鬼灯様に言われたように洗ってくることにした。


『やっぱり……使いすぎちゃったかな』



さっき私がスプーンを落としたのには理由がある。
右腕に突然鋭い痛みが走り、力が抜けたのだ。

理由は明確……また白澤様に薬をもらおうかな。
鬼灯様にバレたらまたお説教をくらいそうだし。


そんな事を思いながらスプーンを洗った私は、再び席に戻って行った。
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