第8章 守護神
黎side
貴「あ!澤村先輩!どうでしたか?」
私は、日向君と一緒に体育館から出て行った澤村先輩達が帰って来たので、先輩達の所へ走っていく。
澤「大丈夫。日向が上手くやってくれたよ。」
菅「でも日向は素でやってたよなぁ。」
田「良いんじゃないっか?結果オーライってことで!」
貴「どうにかなったなら良かったです。」
とりあえず、西谷先輩が部活から離れる事は阻止できたみたい。日向さまさまだ。
澤「よし、今度こそ練習はじめるぞぉ!」
全「「おーす!」」
体育館に残ってたメンバーも、作戦が上手く行った事に安心して練習を始めた。私は清水先輩が部室の片付けをしている間に、ドリンクを作りに水道へ向かう。
そのとき
"ズキッ"
貴「っは」
急に心臓が痛み出す。
痛みは其ほど強くならずに、スーっと引いていった。
(…発作)
小さいが、発作なのは間違いない。
"次に過呼吸以外で心臓が痛み出したら、すぐ検査を受けに来ること。"
あの日、担当医と交わした約束。
ただの約束とは違う。
私の命に関わる約束。
でも、今はまだ…
インターハイが終わるまでは
東京へは、戻れない。