第7章 大王様、登場
及川side
今日は飛雄と久々の再会。
そして、待ち焦がれた対戦の日…だったのに。
(俺が…飛雄をけちょんけちょんにする日だったのにぃ!)
今俺は、母親の妹が運転する車の中。後部座席に甥っ子のタケルと一緒に乗っていた。
一週間くらい前に練習中滑って足を少し捻った。軽くだったから平気なのに、心配性の溝口くんと岩ちゃんが、試合に参加する許可を医者に貰ってこい、なんて言うからこんな状態なんだけどさ!
よりによって、こんな日に整形外科が混んでなくても良いじゃん!
(くっそぉ…)
タ「トオル、何か顔こぇーぞー!コノヤローって顔してる!」
及「う、うるさい!」
小学生のタケルと戯れている間に青葉城西の門の前。
俺は送って貰った御礼を言い、早足で体育館へ向かう。
何人か女の子とすれ違ったけど、笑顔で手を振っておしまい。ほんと、それどころじゃないよ!試合終わっちゃってたら、つまんないじゃん!!
体育館に入ると、烏野とまだ試合をしてる。3セット目…しかも負けてる?!
監「おお!及川。帰ったか。足は?」
及「バッチリです!元々軽い捻挫でしたし。」
女「きゃー!!及川センパーイ」
及「ん?」
及「きゃぁあ♥」
何か烏野の坊主頭君がこっち睨んでる…俺なんかしたかな?
ま、俺の目当ては飛雄ちゃんだけ。
及「やっほー!飛雄ちゃん!久し振り~…あれ?なんか、可愛い子が増えてるぅ♪」
マネージャーかな?超可愛いし!もう一人の子はエロい感じだけど、この子は、なんていうか…ヤマトナデシコみたいな感じ。
なんか緊張してるのかな?部長君の後ろに隠れちゃって、猫みたい。…それとも、そういう関係?!
及「…及川さん、超ショック。」
岩「てめぇ、とっととアップしろ!ボケェ!!ドガ」
及「っいた!また怪我したらどうするのさぁ!」
溝「とっととやらないお前が悪い。」
及「ええ?!」
みんな俺をなんだとおもってんのさぁ!!