第6章 小心者の緊張
田「おい、日向。」
俺は、反射的に正座する。だって、親に叱られるとき普通正座だろ?だから、反射的に。
日「……はい。」
田「お前ちゃんとプレーしなきゃとか思ってんじゃねぇよな。いっちょまえに。」
日「お、俺、交代させられるの嫌だから…」
田「ばか野郎!お前がへたくそなのは、分かってるんだよ!分かって入れてんだろ、大地さんは!」
澤「え?!」
田「交代させられるかはな……交代させられた時に考えろ!」
日「ええ?!」
それは、つまり…どう言うこと???
田「いいか、バレーボールはな、ネットのこっち側にいる全員、もれなく味方なんだよ!!沢山失敗しろ!迷惑掛けろ!それをフォローしてやるのが、チームであり、先輩だぁ!!!」
日「おおお!」
超カッコいい!田中先輩!
俺、これからも田中先輩についていきやす!!
田「田中先輩と呼べ!」
日「田中先輩!!!」
田「ぎゃはははは!!!」
菅(あれは先輩って言われたいだけだな。)
澤(ああ)
貴(…凄いんだか、何なんだか。)