第1章 はじまり
澤村side
教頭先生と体育館の外に出たとき、小さな女の子が下駄箱に隠れるのが見えた。
でも教頭先生は気づいてないので知らないふりをした。
(巻き込まないようにできれば良いが…)
話しはすぐに終わり、全てを忘れる事が条件でお咎め無しになった。
しかし、問題が一つ。
(見た奴全員…か。まぁ、アイツ等にはきつく口止めするとして…)
さっき隠れた女の子には確認を取って、見ていたら忘れる様にお願いしようと、まだ陰に隠れている彼女の背中に声をかけた。
澤「君さ、さっきの、見た?」
彼女の身体がその場で飛び上がる。
俺の方を向かず、背を向けながら大声で
?「ひゃい!!!見てません!!!断じてズラが飛ぶのは見てません!!!」
「「…………………」」
?「う、うわぁあぁ!!いってしまったぁ((((;゜Д゜)))」
ストレートに暴露した彼女。
それも俺に驚いたせいだと分かっているけど、あまりの慌てように、つい、笑ってしまった。
澤「くくくく。何で言っちゃうかな…笑」
頭を抱えて耳を赤くする彼女が
凄く可愛く見えた。
(何か、面白い子だな。)
気づいたら俺の右手は彼女の右肩に乗っていた。