第6章 小心者の緊張
曇天の空の下、タイミング良く烏が飛ぶ。
凄みのある坊主頭の田中先輩と、タッパーのある生意気1年坊主と、元々目付き悪い王様…plusαがいるから、更に迫力倍増!!
月「ふ、駄目ですよ田中さーん。ほら、エリートの人達がビビっちゃって可愛そうじゃないですかぁ。」
貴「…月島君。言い過ぎ。」
田「おう、そうだなぁ。可愛がるのは試合の時だけにしねぇとなぁ!」
貴「…澤村先輩に怒られますよ。二人とも。」
澤「お前、何やってんだ!!」
案の定、田中先輩が澤村先輩に連行される。月島君は、うまーく逃げた。
貴「影山君も、行こう?」
影「ああ。」
私と影山君が先輩達の後を追おうとした時、
ら「よお、元気そうじゃん。王様。そっちでどんな独裁強いてるか、楽しみにしてるぜ。」
やっぱり、らっきょ君は影山君の元チームメイト。
とてつもなく長く感じる数秒の沈黙。その場にいるだけで息が苦しくなる。
影「おう。…行くぞ風間。」
貴「…うん!」
私が心配しなくても、大丈夫。
影山君は、昔とは違うんだから!