第6章 小心者の緊張
黎side
昨日は坂ノ下商店の休憩所を借りて、澤村先輩、菅原先輩、影山君で話し合い、日向君をミドルブロッカーで起用することになった。それを部活後、オーダー発表で日向君に伝える。
影「いいか、日向!お前は最強の囮だ!!!」
日「おおお!最強の、おと、り………何か、パットしねぇ。」
落ち込む日向君に、影山君が日向君の活躍で回りのスパイカーも生きてくるし、ブロックも分散出来ると説明すると、日向君は目をキラキラさせて喜んでいた。
だが、そのあとに影山君の爆弾が日向君に落とされた。
影「いいか!次の試合はお前が機能しなきゃ総崩れになると思え!!!」
貴「か、影山君、言い過ぎだよ!日向君、大丈夫だから…ね。」
日「…そ、総崩れ、ソウクズレ、祖崩れ…………」
澤「ひ、日向?」
菅「日向にプレッシャー掛けてどうするよ!!!」
影「???」
……━━━━━━
それが日曜日の話。
中学でも試合に1回しか出たことがない日向君が、緊張するのは良く分かる。なのに、影山君の一言で、日向君が日向君で無くなった感じがする。昨日も、田中先輩のズボンを間違えて履くし、月島君が喧嘩を吹っ掛けても上の空。
そして今日。移動中のバスの中で
日「………た、田中さん、ま、まど…う、おうぇ」
田「ぎゃあああああ!!ば、バスとめてぇえぇえぇ!!!」
ヤバイことになってしまったのです。
(影山のど阿呆ぉ!!!)