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好きだ。-烏達の恋-

第6章 小心者の緊張


影山side

菅原さんへの宣戦布告を終えた後、頭の中にあったモヤが晴れたのが分かる。


(言って、よかったな。)


後ろから日向や田中さんが合流すると、菅原さんが、そう言えばと話始める。


菅「青葉城西って北川第一の殆どが進学する学校だろ?」

日「…影山の元チームメイト?」

菅「影山、ちょっとやりにくいかなぁって、さ。」


菅原さん、心配してくれてんだな。この人は優しい。みんながスガさんを慕うのは、性格も実力もあるからだろう。


影「…別に、今は同じチームじゃないですし。関係ないっす。」

菅「そっか!ニコ」


俺も笑った方が良いのかな。よく顔が怖いって言われるし。


澤「おーい、肉まんだぞ~。一人一個な!」

田「お!大地さんの肉まん!」

日「うほぉおぉ!!」

影「カレーまん無いっすか?」


田中さんに、贅沢言うなと頭を叩かれた。地味に痛い。でも、こんな感じ、久々な気がする。


田「スガさん!俺は…俺は悔しいっす。正セッタースガさんなのにぃ!」

菅「まあまあ。でもさ、影山が昔とは違うぞって、思い知らせてやりたいじゃん!!な!日向……って」

田「おい!日向ぁ!!お前先に食べてんじゃねぇ!!しかも一人一個だぁ!!」

?「うるせぇ!!!バレー部ども!!」

全「「す、すんません」」


こんな馬鹿騒ぎながら帰るなんて、北川第一の時は考えられなかった。
まあ、日向みたいな馬鹿が居なかったって言うのもあると思う。
こんな奴でも、バレーに対する気持ちはアイツらより強い。
日向から取り上げた肉まんを頬張ると、風間が俺の肩を叩く。


貴「影山君もちょっと…。」


風間の後ろには菅原さんがニコニコしながら立っている。怒られる…ことしてねぇしなぁ。
風間は、菅原さんと俺を坂ノ下商店の中に連れていく。中には澤村さんが俺達を待っていた。言われるがまま席につく。


澤「ちょっと話いいか?日向の事なんだけど…」

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