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好きだ。-烏達の恋-

第4章 3対3



影山君は菅原先輩のアドバイス、分かったのだろうか。心配でたまらない。でも、影山君なりの答えが出たみたいで、


影「俺は、お前の運動神経が羨ましい!だから、宝の持ち腐れのお前が腹立たしい!!」

日「はぁ?何いってんの?おまえ?!」

影「だったら、俺がお前の能力を使ってやる!」

日「?!」


そう言って、日向君と何やら話をした後から、凄く集中して、空気がピリピリしている様な気がする。


貴「…あの二人、何をやろうとしてるんでしょうか。」

菅「う~ん。」


澤村先輩が打ったサーブを田中先輩がレシーブ。綺麗にセッターに返る。そして、ブロックが居ない所に…

日向君が翔んだ


"シュパァーン"


(え?な、何が……起こったの?)


そこにいた誰もが、何が起こったか分からなかった。ただボールは、日向君とは反対側のコートに吸い込まれていった。日向君と影山君が何をしたのか聞こうと思ったとき、


日「…う、うほぉー!手に、手に当たったぁ!!」


(ええ?)


打った本人の良く分からない発言。トスをした影山君も呆然としてる。


月「はぁ、何言ってんだか。」

澤「お、おい…今、日向、目ぇ瞑ってたぞ。」

月「……え?」

澤「スパイクで跳んでから打つまで、日向はずっと目を瞑ってた。つまり、影山がドンピシャのタイミングで、日向がスイングした手に寸分の狂い無く、トスを上げたんだ。」

全「「はああぁあぁ?!」」

影「おおおおい、おまえ!と、トス見てなかったって、何だぁ!!」

日「お、お前が見なくていいって言ったんだろ!」


どうやら、影山君がトスを気にせず好きなところに飛び込めって意味で言ったのを、日向君が話を勝手に超飛躍させて、ボールを一切見ないように目を瞑ってフルスイング。これが影山君の技術によって、日向君の手にジャストミートした、と……


影「確かに、言ったけど。でも普通目ぇ瞑るか?」

日「でも、成功だろ!何が悪い!!」

影「いや、そうだけど。」

月「……理解不能。」


今だけは月島君に賛同します。

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