第4章 3対3
月「王様のチームメイトが着けたらしいじゃん!北川第一の奴等がさ。」
コート上の王様
横暴な独裁者
(もう、止めてあげて…)
私は聞きたくなくて、両手で耳を塞ぐ。
月「最初は何でか分からなかったけど、あの試合見たら良くわかったよ。」
影「っ」
月「横暴が行き過ぎて、途中からベンチに下げられてたじゃん!」
影山君のトスは、バレーを観てきた人だったら誰でも分かるくらい、凄く綺麗で、丁寧で、才能に溢れていて…
月「もしかして、あの試合でびびっちゃったの?」
日「はあ?何言って…」
影「…ああ、そうだ!」
トスを上げた場所に
誰も居ねぇのは
心底こえーよ。
影山君は、泣きそうな顔をしてる。かなり辛いみたい。バレーが人一倍好きな影山君にとって、乗り越えなきゃいけない、辛い過去。でも進まなければならない道は真っ暗でなにも見えない。
そんな彼が進むべき道に射し込む、太陽の光。
日「でもそれ、中学の時の話でしょ?」
影「?!」
日「今は俺にトスが上がるから、そんなの関係ない。それより、どうやってお前を打ち抜くかが問題だ!!!」
貴「え?そういうもの??」
田「ぐふぁ!」
菅「あ、はは。」