• テキストサイズ

好きだ。-烏達の恋-

第2章 イチゴミルク



澤「落ち着いたか?」

貴「は、はい。すみません。」


私は先輩の練習時間を潰した挙げ句、涙で制服を汚すという最悪な事をしてしまったのだ。


貴「学ラン…汚してすみません。」

澤「わかったから、もう謝るな。」

貴「すみません…あ。」


つい口から出る謝罪。澤村先輩は、また言ったな、と困ったように笑う。
困らせたくないのに、どうしたらいいか分からない。
今まで、ばあちゃんにも涙を見せなかった。それなのに澤村先輩の前で父の話しまでして、こんなに泣くなんて…


澤「おい。」


先輩に呼ばれて顔を挙げると、


貴「!!…冷たい!」

澤「これ、飲んで元気出せ。」

貴「…あ。」


先輩が渡してくれたのは、イチゴミルク。
私の大好きなイチゴミルク。
自然と笑顔になれる、不思議な飲み物。


貴「ありがとうございます!」

澤「やっと笑ったな!」


そう言って笑う先輩の笑顔は


太陽の様に


輝いていた。



/ 109ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp