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小さな海賊

第12章 真実



カ「子猫ちゃんに価値がある理由…それは」

ルーシェは、息を呑む。

カ「…悪魔と天使……両方の血を受け継いでいるからだ」

「あ、悪魔と天使…?」

ルーシェから、してみればなんのことだかさっぱりわからない。
頭の中にたくさんはてなが浮かんだ。

カ「あぁ、そーだ…子猫ちゃんは、地上の子じゃない」

「嘘……そんなの、嘘!私は、ダイヤモンド村の…村長の……」

カ「そーだろーな。信じたくないよなぁ。でも、事実なんだよォ。最初に子猫ちゃんを売ったのは、親だと思っていた…村長だ」

いきなり告げられた事実に、ルーシェはただ青ざめ固まることしかできなかった。

カ「子猫ちゃんは、ダイヤモンドを発掘してる時に…たまたま村長に見つけられた天の子だったんだ」

「嘘、そんなのありえない…」

カ「その頃は、まだ天の子なんて気づくはずもなかったんだが…まだ、海賊だった俺と出会い…そして、天の子だって村長が知ったんだぜ?」

「あんたが…私を天の子だって?」

ルーシェは、震えた声で尋ねる。

カ「あぁ、それも…悪魔の血も流れた半端な天の子だってな」

「な、なんでわかるのよ…」

カ「俺には、この世と違う世のものの区別がわかるんだ」

ルーシェは、信じたくないと思ったが…その半面信じなくてはいけないとも思ったのだった。

カ「俺に、よこせと言ったら村長は渡さず幼い子猫ちゃんを売買に出した。天の子とは伏せてな」

「…どうして、、」

カ「不思議な力があるとだけ売買の人に言ったんだァ、信じるわけねぇとも思ったんだが見た目が美しすぎるせいか、信じたんだ」

「じゃあ、私は…不思議な力があるから……100億の価値…」

カ「あぁ、表向きは…な。天の子ってみんな知らねーで金欲しさに子猫ちゃんをさらいに来ていた。」

「そんな…」

カ「さて、子猫ちゃん…これから本題にはいる」

「本題?」

(今のが本題じゃないの?)

ルーシェは、もっと恐ろしいことを言われるのではないかと不安感に襲われた。
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