第12章 真実
ナ「目、覚まさないわね…」
元気な麦わらの一味も、すっかり静かだった。
サンジは、ルーシェについていて今はいないがみんなそろってダイニングのテーブルにむかっていた。
一応、医務室に通じる部屋は開いているため声はサンジにも届いている。
チョ「…な、なぁ……あの、指輪が関係してるんじゃないのか?」
チョッパーが控えめにそういう。
ロ「そうかもしれないわね、もしかしたら…あの男どこかで生き返ってるんじゃないかしら…」
ウ「あの指輪、どうにか外れねーのか?」
チョ「無理みたいだ、、前にルーシェから、聞いた」
助けられる道がない。
そう、みんな思っていた。
ゾ「あいつを助けるのも大事だが、もう島につくんだろ?…食いもんの調達とかしねーと俺らも死ぬぞ」
ル「それも、そうだ。島についたらとりあえず、食料調達をしよう」
ゾロの言っている事は、本当のことだ。
ルーシェが眠ってからずっと、、
みんな中身が抜けたような…そんな感じだった。
その会話を聞いていたサンジは、自分の無力さに呆れていた。
ルーシェを幸せにするって、ルーシェのことが好きって気づいて…なのに……守ることができずにいた。
サ(目を覚ましてくれ…)
サンジは、心の中で強く願った。
***
「来ないで…ハァハァ…」
走りながら、震え、泣く、ルーシェ。
走っているのは、闇の中。
そして、追いかけているのは…
カジキ。
カ「来ないでってことは、ねーんじゃねーかぁ?子猫ちゃーん。」
この2週間…
ルーシェは、闇の中を走り続けた。
どれくらい走っていたのか…わからない。
だが、そろそろ限界だった。
カ「…お前は、俺のもんなんだよ」
「違う……そんなの、」
ひゅっと、カジキはルーシェの前に瞬間移動する。
ルーシェは、思わず尻餅をついて転んでしまった。
カ「そろそろ、捕まれよォ?……子猫ちゃん、真実を教えてやるよ」
「…真実?」
ルーシェは、その言葉に興味を示す。
カ「あぁ、子猫ちゃんがなんで100億の価値があるか…その真実を」
カジキは、その場に座り…
ゆっくりと話し始める。
ルーシェは、素直に聞き入れることにした。