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小さな海賊

第12章 真実



サ「ルーシェちゃん、起きてくれ」

サンジは、医務室で眠っているルーシェの手を握る。
かれこれ、1週間目を覚まさないルーシェにみんなが心配していた。

ルーシェは、というと…

夢の中でカジキに苦しめられていた。

ずっと、ずっと…夢の中で追いかけられていた。

夢の中に閉じ込められていた。


「うぅ…あぁぁぁ…」

サ「ルーシェちゃんッ」


ルーシェは、時折苦しそうに声を上げたり…涙を流したりと苦しい思いをしているのはわかった。

その度に、サンジは強く手を握った。

みんなが心配してるのは、ルーシェのことだけでなく…サンジのこともだった。
ほとんど、寝ないで1週間ルーシェに付きっきりだからだ。

離れるのは、ご飯を作る時とお風呂とトイレだけ。
ほかは、すべてルーシェに付きっきりだった。


ル「おい、サンジ。少しは休め」

サ「大丈夫だ」

ル「船長命令だ、代わりに俺が見てる。サンジ、少しでいいから寝るんだ」

サンジは、少しためらったが…
言葉に甘えて寝ることにした。

サ「わりぃな、」

ル「仲間なんだ、みんなで交代で見よう」

そうして、みんな交代でルーシェのことを見ることにした。

「…た、助けて……ハァッ…ハァ」

苦しそうに声を上げるルーシェ。
ルフィは、その度に切なそうにルーシェを見つめ手を握る。

ル「ルーシェは、俺達が守る。お前は俺の仲間だ!」

ルーシェは、目を覚まさずさらに1週間経った。
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