第1章 小さな女の子
「あ、あの…私って売られたんですか?」
私の質問に、
みんなが固まった。
ナ「え?売られたって?」
ル「お前売れんのか?」
…なんだ、違うのか……。
よかった…ってことは、なんのために?
「じゃあ、なんでここにいるんですか…私」
ゾ「そりゃ、お前。あんな小さな船に乗ってたら波にのまれて死んじまうかもしれねーからよ。うちの船長が助けてくれたんだよ」
助けてくれたんだ…。
って、小さな船って……あ、そうだ。
私の村……!助けないと!!
「私、降りますっ!村に戻らないとっ、、みんながっ……」
私の脳内に、少し前の記憶が戻ってきた。
その瞬間私の目から涙が溢れた。
ナ「ちょ、ちょっと落ち着いて」
ル「よしよし」
ルフィさんは、私の頭を撫でて慰めてくれる。
その手はすごく暖かくて優しくて落ち着いた。
「うぅ…ごめんなさいっ……」
ル「どーした?…話し聞かせてくれるか?」
私はこくんと頷く。
少し深呼吸しながら話し始める。
「私の村は、ダイヤモンド村っていって…名前の通りダイヤモンドがよく取れるお金を持った人たちが多い村でした。私はその村の村長の娘で……何不自由なく暮らしていました」
ロ「ダイヤモンド村…聞いたことないわね」
「はい、聞いたことがないのも無理ないと思います。この村はひっそりと暮らしていて…森の中にあります。山賊の間では有名らしいんですが」
ウ「そんで?どーして…」
「村のこどもがいなくなる事件が起きまして…最初は森の中に迷い込んだだけだって思ってたんですが……いつまで経っても帰ってこなくて…日に日にいなくなるばかりで……とうとう、私の村の子供は私だけになりました」
チョ「そーだったのか…」
「いついなくなってもおかしくない。そう思った父は私に護衛をつけて24時間見守りました…すると、村に大人数の男の人たちが押し寄せてきました」
サ「その男達は、レディーではなく…ルーシェちゃんを狙いに?」
「多分そうです。父は私を渡すまいと船に私を乗せて海に出しました。私はその船から、村の方を見ました…村は赤くメラメラと燃えていました……私のせいで村は……みんなは……」
ル「そっか。よし!フランキー!さっきの道戻ってクリスタル村行けるか?」
ナ「ダイヤモンド村だから!!!」