第2章 虹村家の娘 2
精液と愛液が混じりあい、粘着質な水音をたてる。
「しょうがねぇからおめぇが満足するまで付き合ってやるよ」
いやらしい笑みを浮かべ、ゆっくりと奥へねじ込んだ。
じわじわと迫る快感に、深く恍惚とした溜息をついてしまう。
形兆が私の中へ8回だし終えた頃、私は完全に快楽に溺れていた。
薄暗い部屋にさす日の光が真っ黄色に見えた。
形兆のモノを抜かれた私の穴からいやらしく白い粘液がどぷりと溢れ出る。
「完全に俺の形になったなぁ…?こんだけヤッてりゃあ孕むのは間違いないだろうな」
「っは…う、つっ…!」
「ほら、俺の女になれて嬉しいだろう?なぁ」
きゅ、と胸の飾りをつままれ、反応してしまう。
「あっ…!は、はいぃ…」
その返事に、形兆は満足そうに顔を歪めて私の体を引き寄せた。
ベッドの縁に腰掛け、形兆に寄りかかるようなかたちになる。
腰を片手で掴まれただけで、ゾク、と背筋が伸びた。
それを知ってか、スルリと形兆の指が背中をなぜる。
8回分の深い疲れと強い快感のせいか、す、と私は瞳を閉じた。
ギシ、というベッドの音で目を覚ます。
ボタンの千切れ飛んだ服ではなく、サイズの大きいシャツを着ている。
下着も新しい物をつけていた。
体を起こそうとするが、なぜか動けない。
と、ここでやっと状況を理解した。
私が寝ているのは形兆のベッドだ。
そして形兆は私にしっかりとしがみついて眠っている。
あのあとシャワーと着替えをしてくれたのだろう。
髪もしっかり乾いている。
…あのベッド、もう使い物にならないだろうなぁ。
学校、もう始まったかなぁ。不良だしサボっても差し支えないだろうけど。
あたたかい腕の中でまどろみながら、そんなことを考えた。
「…ん」
ぎゅ、と形兆の力が強くなった。
「起きたのか…」
「…うん」
「…寝とけ。学校なんざサボっちまえ」
「…うん」
わしゃわしゃと乱暴に頭を撫でられる。
それが妙に優しく懐かしくて、私はすぐ眠ってしまった。