第2章 カーズ(ジョジョ)
素直に成れない自分が憎たらしい。
脳内で言葉を捜索している中、カーズが飾って居た衣装を取り出して私と合わせる。
「サイズも丁度だと思うのだがな…」
「……気に入らなかったか?」
悲しそうな表情と、悲しそうな声音。
カーズも…こんな悲しそうにするんですね……
胸が締め付けられている様に感じられて、無性にカーズを抱き締めたくなった。
母性本能なのかしら…
でも…母性本能とは少し違う様な……?
曖昧な気持ちのまま、口を開く。
「わ、解りましたッ……」
「今から…この衣装を着ましょう…ッ」
言っちゃいました…
この恥ずかしい衣装を着ると…
言ってしまった……
また溜め息を吐き、カーズに後ろを向かせる。
…って…この衣装、どうやって着るのかしら…?
この紐を結ぶの…?
着方を聞けば良かったわ…
「えっと…、あれ……何か可笑しく成りました…?」
「これは…こうでは無いのか?」
「カーズ…、後ろを向いていてと仰いましたのに…」
腰巻きの紐を器用に結んでいくカーズ。
案外、手先が器用なのね…カーズは。
それとも私が不器用なだけなのかしら。
そんな事を考えて居ると、いつの間にか胸を掴まれて居た。
「何をしているのですか……」