第2章 カーズ(ジョジョ)
絶対に見せない様にしましょう…
陽が完全に落ちきり、静かな虫の鳴き声が微かに聞こえてくる。
「…どうしましょうか……」
ワムウが綺麗に保管しておいてくれた衣装。
その衣装を横目で見ながら何度目かの溜め息を吐く。
こんな処に飾っていたら…目に入ります……
ワムウに頼んで違う処に飾って貰おうかしら…
でも…、ワムウに頼りっぱなしも悪いですし……
何より……この衣装は私が頂いた物ですからね…
まぁ、気にせず居ましょう。
…そう考えるものの、逆に意識してしまう。
もう着てしまったら楽…かしら。
でもカーズに着ているのを見て欲しくないわ。
何か言われそうですし……
「もう…厄介な物を頂いたわね…」
「誰と喋っているのだ?」
「それとも一人言か?」
何か現れた……
何時から居たのでしょうか。
もしかして最初から…?
「いつから居たのか気になっている様だな」
この人外、エスパー機能も備えついているのかしら。
「ついさっき来たばかりだ!」
「それよりも萌、あの衣装は着たのか?」
衣装の話にいきなり変えるんですね。
素直に今から着てみるって言おうかしら…
「…まだ、です…」
「その……何て言うか…」