第5章 雲雀 恭弥(リボーン)
「はぁ…、ねぇ、こんなに大勢で出来る事とか有るの?」
「ハイハイ! 有りますよ!」
「ビーチバレーなんてどうですか!」
「うむっ! それは極限に面白そうだ!」
「大声で煩ェよ!」
何なの、この馬鹿達は…やっぱり二人で遊ぶ方が良かった…選択間違えたかな。
そんな事を思いながらも騒がしくしている草食動物の横でボールを用意する優しい萌を見る。
「本当に萌の事が好きなのな~」
その声に驚いて仰け反る。
「……それがどうしたの?」
睨み付ける僕を馬鹿らしくヘラヘラと微笑みながら後頭部を触り言葉を発する。
「いや~、やっぱ萌の事が好きだからこんなにも雰囲気が昔と変わるもんなんだなって実感しただけかな」
「…ふ~ん」
そんなに雰囲気変わったかな。
…それだけ萌に影響されてるって事か。
「お二人さ~ん! ビーチバレー始めますよ~!」
「はいよ~!」
余り僕は実感が沸かないな…、今だって僕以外と仲良さげに遊んでるし…それ以前に何処か僕と距離を置いてる様な気がする。
あの草食動物と僕への態度が違うから。
何かこんな事を考えてるなんて女々しく感じるじゃないか…調子が狂わされるな。