第8章 8
「甘えてるさ、今日だってみんな書類や訓練に忙しいのに私だけ休みを貰ってしまった」
「それはてめぇが休憩するってことを知らねぇからだろうが」
「休憩はしている」
「じゃあ睡眠時間は何時間だ?」
「………5時間」
「うそつくんじゃねぇよ」
「……3時間」
「だよな?」
リヴァイの三白眼がキラリと光った気がした
あの目で凄まれると恐怖を感じる
「兵士は体力勝負だからな、しっかり休まなければならないだろう」
調査兵になって何年も経つノアが、未だ調査兵団に入って一年程のリヴァイに説教されているのは異様な光景だった
だが、今ノアに説教できるのはエルヴィンくらいしかいないから新鮮でもあった
「なんで笑ってんだよ」
リヴァイに訝しげな目で見られるがそんなのはお構い無し
少し高めの縁からひょいと軽く飛び降りリヴァイの方に向き直った