第7章 7
「ハンジ、ノアは子供ではないよ」
そういうエルヴィンも書類がまだ残っているのにペンを置き、紅茶を口に運ぶ回数が増えているところを見るとかなり気にしている様子
兵士たちもそわそわと噂が気になっているようだった
誰もがそれぞれの形でノアを気にしている、心配している
ノアはわかっているのだろうか
こんなにも沢山の人がノアを大事に思っていること
君はあの日から前に進めていないと言う
君があの時のままなら、こんなにも慕ってくれる人はいないだろう
調査兵として、誇りを持ち、人類のために心臓を捧げているから
沢山の人が君についていくんだ
はあ、ため息を吐くハンジは橙から紺に変わっていく空を見上げていた
あの、訓練兵時代を思い出して