第5章 5
ノアの部屋は落ち着く
物が少なく綺麗にされているからだろう
だがそれだけではないことはリヴァイも理解している
いつも余裕のある落ち着いた雰囲気を纏うノア
たまに不安に染まる瞳
徐々に彼女のことを知りたいという気持ちが出てくる
風呂に行くからと部屋を追い出されたリヴァイはここにいたいという気持ちを隠してノアの部屋を出た
「おや、朝帰りかい?」
朝っぱらから嫌味のように言う奴は一人しかいない
「……エルヴィン」
全く変わらないエルヴィンの表情は仮面をつけているかのよう
「ノアのことはミケとハンジに頼んだはずだったが」
「俺で悪かったな」
「そういう意味ではないさ」