第3章 3
「分隊長、信煙弾が!奇行種です!」
雨粒に消されながらもゆらゆらとのぼる黒い狼煙
ノアの隊のアンナがいち早く気づき叫ぶ
その声はエルヴィンにも聞こえたようで
「…フラゴンの隊のところだな」
「ということは…リヴァイたちか」
「エルヴィン、行くのか?」
「あぁ、団長」
「…行ってこい」
「私も行くよ、リアム
アンナあとは任せたよ」
エルヴィンの隊何人かとノアとリアムが隊から外れ別行動をとる
移動するにつれ少しずつ天候は良くなり、大雨だったのが小雨になってきた
「…エルヴィン、あそこに蒸気が」
暗い草原の中、蒸気とともに佇むのはたった一人の兵士
殺された巨人はみたことがないほどバラバラにされ、無惨な姿になっていた