第3章 3
壁外調査二日目
昨日被害を受けて人数が減った隊をかばいながら壁へと向かい進む
ノアたちの隊は昨夜の話し合いによりエルヴィンの隊の近くにいることになった
できるだけ巨人と遭遇しないように、避けられない場合だけ戦う
しばらく経った頃順調だった壁外調査に少しの異変が生まれた
「雲行きがあやしいな」
少し前まで晴天だった空が黒い雲に覆われ始めている
雨が降り、視界が悪くなると巨人を見つけづらくなり、危険が高まる
すぐに、そんな最悪な事態は訪れた
壁外調査に慣れていない兵士がいるというのに、稀に見る大雨が降る
視界は最悪な状態となり、雨粒が目にはいれば横にいる兵士を見るのがやっとだった
スピードを落としながらも安全だと思われる策で進む
帰り道で隊のほとんどが壊滅となればたまったもんじゃない
調査兵団にとって最悪な事態は避けたいところだ