第13章 13
シンと静まり返る空間
落ち着きを取り戻したハンジはアンナに振り返り
「……今まで黙ってて申し訳ない」
困ったような寂しそうな顔で微笑んだ
「いえ、誰にだって知られたくない過去があるでしょうし…
でも、私はノアさんのあの強さが憧れで、誰よりも近くで支えたいって思ったんです。
そんな悲しいことから強くならざるをえなかった、ずっと孤独に戦ってきたノアさんのこと何も知らないなって痛感しました。」
ゆらゆらとカップの中でゆれる波紋を見つめ、語るアンナはとても心優しい
「私だって、ノアさんの力となりたい。今すぐノアさんを探しに行きたい。」
カップから目を離しパッと前を見るアンナの瞳はとても強かなものだった
「でも、私は大人しく待ってようと思います。今は、リヴァイが行くべきかな、と」
浮かべた笑顔はどことなく大人っぽくて
驚いたと同時に、しっかりしているアンナに安心した
「……そうだな
信じよう」
リヴァイは、必ずノアを連れ帰ってくると
必ずノアを救ってくれると