第13章 13
「ただ、リヴァイ
君がきてからノアは変わった」
「………」
「っノアを救ってくれ」
だだっ広いこの部屋に、ハンジの悲痛な声が響く
「……」
シンと静まり返る空間
人間が5人もいるというのに物音ひとつたたない異様な空気
「おい、今何時だ」
外はすでに暗くなり始めていて
もう1時間ほどで灯りなしでは歩けなくなるだろう
「…5時だ」
そう答えるエルヴィンの目からはその感情は何ひとつ読めない
その瞳をじっと見たリヴァイはおもむろに立ち上がり、扉の方へ歩く
「…リヴァイ?」
「あ?救えと言ったのはてめぇだろうが」
「…あぁ、私たちも落ち着いたら行くよ」
そう言い終わる前に扉はバタンと音を立てて閉まった