第11章 11
「外じゃなんですから…中に入ってください」
にこやかに微笑むリアムのお母さんに続いてストーブで温められた部屋に入り
座ってちょうだいとすすめられ、椅子に座っていると
紅茶でいいかしら?という声に、はい、と返事をした
あたりを見回すと、洗い終わった食器やカゴの中に溜まっている洗濯物
いたるところに生活の息づかいが感じられる
私の部屋とは大違いだ
すぐに紅茶の芳香な香りが漂い、目の前に可愛らしいカップが置かれた
「じゃあ、本題に入りましょうか」
置かれたカップと同じ柄のカップを持って正面の椅子に座ったリアムのお母さんは、表情は変わらずにこやかだが、纏っている空気が変わった
「今日来てもらったのは、見て欲しいものがあって…」