第10章 10
今日、なぜか部屋にきたミケとノア
久しぶりに見たノアは寝不足のようだった
だが、それを周りに見せまいと振る舞うノアの強さ
俺の三角巾とハタキを持っている姿を見て爆笑していた無邪気さ
そして、今目の前で俺を見ている瞳
“しっかり仲直りしろよ”
ミケがわざわざ作ってくれた話す機会
悪いが仲直りはできそうにない
「俺の大切なものを知りたいんだったな」
いつからだろうか、こんなにも心が揺らされるようになったのは
堂々たるオーラ
誰よりも命を重んじる心
たまに見せる笑顔
あぁ、最初からだ
こいつを見た時から惹かれていた
30センチ程身長差のあるエルヴィンの横に並びながらも劣らない雰囲気
堂々たるものを持っていながら時々不安や悲壮に揺れる瞳
「俺の大切なものは、お前だ」
ノアの全てを知りたい
ノアの全てが欲しい