第9章 9
俺はノアに幸せになって欲しい
若気の至りで調査兵になったと言っていたが
ここでの思い出を後悔ばかりにはして欲しくない
いつ死ねるのか、など考えて欲しくない
「…リヴァイ」
「なんだ?」
お前がノアを幸せにしてやってくれ
「ここは俺がする
お前は休め、隈がいつも以上に酷いぞ」
「あ?んなことねぇよ」
「ダメだ、ノア茶でも淹れてやれ」
「あぁ、構わないが」
渋るリヴァイを半ば無理やりに部屋から押し出す
おい、なにすんだよ
なんて言われるがそんなの無視だ
そのかわり、リヴァイの耳元で
しっかり仲直りしろよ
なんて囁いた
バッとミケの方に振り返るリヴァイ
その表情には色々言いたいことがありそうだ
それでも、部屋には大勢の人間がいる
こんなところで話せることではないだろう
渋々といった態度のリヴァイを見送った