第9章 9
「……掃除、してたのか」
ミケもあっけらかんとし、キツネにつままれたようだった
「ぶ、分隊長、助けてください〜」
リヴァイと同室の兵士はくたくたになり泣きついてくる
「おいコラ、まだ終わってねぇぞ
こんなに埃が残ってるじゃねぇか」
棚の上に指を滑らせるとついてくる埃は本当に僅かで
普通の人間なら全く気にしないくらいのものだった
「リヴァイはそこまで潔癖だったのか」
リヴァイの潔癖ぶりを初めて見るノア
生前イザベルが言っていた
リヴァイ兄貴は塵1つ許さない、掃除の名人だ!
おれも最初はこてこてに絞られた!殺されるかと思ったぞ!
その言葉を思い出し、その通りだと思った
「まあ、ほどほどにな」
兵士を庇いながら苦笑いのノアだった