• テキストサイズ

【A】Let’s DUNK!(気象系)

第3章 理由はカンタン




そのままリビングに行くと、彼女は凄い勢いで瞬きして、目を泳がせた。

「?」
「…」

あ。

あー…そっか。そりゃそうだ。タオル一丁って。ハダカ同然だもんね。人がいっぱいいる楽屋とかならまだしも、こんなカッコで部屋うろつかれたら。そりゃ落ち着かないわ(笑)。

「ゴメン、やっぱシャツかなんか、貸してもらえる?」
「…ハイ(笑)」

差し出されたパーカー。ユニセックスだし大きめだから着れると思うって。


「あ、りが、と…」
「うん」
「…」



ねえ。

これもう、偶然じゃなくない?

広げたパーカーを見て思った。

グレー地にところどころ模様が入ってるそのパーカーは、つい先日、一緒のロケで翔ちゃんが着てたのとまったく同じもの。俺、似合ってんねって褒めたもん。実際似合ってたし。

『こないだ買ったばっかなの~♪』

って、少し誇らしげだった翔ちゃんの顔が思い浮かぶ。


これは…まさかのペアルック?

って、それを俺に貸すってどうよ!?

あ。もしかしてサイズも同じとか?だから、俺も着れると思って…?


「…」
「あれ?どうかしました?」
「…え?あ、ううんっ、なんでもないっ」
「?」
「お借りしま~す…」
「どうぞ~」

パーカーを羽織る。ちょっと肩がキツめだけど、入らなくもない。そんな俺を見て、彼女はなんだか悔しそうな顔をした。


「私より似合う…」
「え。そう?」
「ていうか、相葉くん細いから!女の子の服でも着こなしそう…」
「あー、前~にマネキンでやったね」
「いいなぁ、何でも似合って…」
「えええ~?」

/ 40ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp