第8章 幸せ一転
それはさかのぼること数分前
花ちゃん、俺の髪をセットしながら急に黙って。どうしたの?って聞いたら、いきなり後ろから俺の頭きゅって抱いて!
『好き』って
俺のこと、好きって…!
今言うべきじゃないのはわかってるけど、他にチャンスがなくて…って!!
「…花ちゃん…」
…真っ赤。
ヤバい、ちょーカワイイ…。
「ごめんなさい、いきなり変なこと言って…っ」
~~~ううん、いいっ。全然いいよ!?いつとか、場所とか、もっ、全っっっ然、カンケーないしッ!!
「お、俺も…俺もっ、花ちゃんのこと、好き!好きだったの!!」
「…えっ」
「花ちゃんッ!!」
「きゃっ」
立ち上がって、逆に俺がハグした。
あ。あの時と同じ、甘い柑橘の香り…。
ヤバイ。超テンション上がってきた。ちょー嬉しい。これ、夢じゃないよね…?
「ね、ホントに…?その、1ファン、とかじゃなく?」
ぶんぶん首降ってる。
「…ホントは、うちに来てくれた時に絶対告白しよう!って決めてたんです。でも…何か言い出せなくて…」
「…」
まぁ、予想外のトラブルもあったしね。滞在中、結局俺ほぼ半裸だったし…。翔ちゃんのせいで。後半はとある疑惑でモヤモヤして上の空だったし。しょーちゃんのせいでっ!
でも、そうじゃなかった。俺の勘違いだった。(ごめん翔ちゃん!)
花ちゃんが本当に好きなのは…
「花ちゃん…」
「相葉くん…」
ねえ
夢じゃ、ないんだよね…?
花ちゃんが俺のこと見つめてる。少しほてった顔で、熱い目で、俺のことを…