第5章 取り調べ
「ごめん、それはマジでわかんねえわ。偶然じゃね?タオルの柄なんて似たようなもんだろうし…」
「ホントに?」
「て言われても…。マジでタオルはわかんない。てか、普段使わないヤツはほぼほぼ貰いモンだし…」
「…そうなの?」
「相葉くんに貸したのって、多分新しくおろしたやつだと思うんだけど」
「あ、そうかも!吸いが悪かった」
「そりゃぁ悪うござんしたね(笑)。どんなんだっけ」
「薄いブルーで、下の方に花とか水玉みたいな感じの…刺繍かな?模様が入ってて…」
「…刺繍…青…デカいやつだよね?」
「そう」
「……。あ。それ、アレだ!多分だけど、ゼッタイそう!」
「え、なに?」
「引き出物!ほら、一昨年かな。スタッフさんの結婚式、行けないからってお祝いだけ渡したことあったじゃん。そん時の引き出物の一つじゃない?青いの…あー、そうだよ、きっと!」
スタッフさんの結婚式。
確かにそんなこともあったよーな…
「…それ、俺も出した?」
「出した!嵐一同って連名にしたから、みんなで出してるよ。そーだよ!つか、おまえも持ってんだろ、そのタオル!」
「え?」
「『え?』じゃねえよ。引き出物は同じなんだから、ゼッタイ持ってるハズだぜ?」
「う、うーんと…」
「おまえ…中身見ないでその辺ぶん投げてんだろ」
「うっ」
「なーにがおそろいだよ。それ言うなら、自分もおそろいってことだからな?」
相当数がおそろいだわ、ってまた笑ってるし…。