第5章 取り調べ
後日
「…関係って。何の話?」
「とぼけんなって!只ならぬ関係なんでしょ?ていうか、ぶっちゃけ彼女?つきあってんの?ねえっ!」
おっきな目をぱちぱちしてる翔ちゃんに、妙にイラッときて。俺は胸倉掴む勢いで突っ込んだ。スマホいじってる場合じゃないよ!俺の話ちゃんと聞いてっ!!
「ちょ、待てって!とりあえず落ち着けっ」
「落ち着いてる!」
「…(どこが?)。ていうか、『ぶっちゃけ彼女?』の意味がわかんねーんだけど。俺いまフリーだし」
「そ、そうだっけ?じゃあ…狙ってるとか?アタック秒読み、みたいなっ」
「だーかーらー。何でそうなんの。確かに花ちゃんとはちょいちょい会うけど…。でも基本仕事だぜ?むしろ自分のが親しいんじゃないの?そういう意味で言ったら。よく喋ったりしてるじゃん」
「そうだけど…。でもっ、証拠もあるしっ!」
「証拠ぉ?」
マグカップの話をしたら、ちょっと考えて。あっ!という顔になった。
「おそろいじゃねえわ!それ、俺んだっ」
「はぁっ!?なにそれ!」
「だから、俺の!」
「なんで!なんで翔ちゃんのマグが彼女んちにあんの!?」
ていうか、なんでそれで俺をもてなすのっ!?
「俺のっていうか…もう彼女のだけど。あげたんだよ。使ってなかったし」
「なんでっ?どーゆーことっ!?」
「ちょっ…落ち着けって!近い近いっ」
落ち着いてるから早く言い訳をっ!
「欲しい、って言ってたから?」
「いつ!…まさか翔ちゃんちに行ったとき?行ったことあんのっ?」
やっぱそーゆー関係っ!?
「いや、ない!ないよ。てかツッコミ超はえーな(笑)」
「~~~」
笑ってないで早く続きっ!!