第4章 妄想と疑惑、再び
「でも、やっぱりちょっと憧れますよね」
「ん、バスローブ?」
「うん。大人っぽいじゃないですか。こう、髪テキトーに上げて、けだるいカンジに後れ毛垂らしてー。そして片手には…」
「ワイン!」
「そう!」
「あ~、ちょっとわかるな、それ」
「でしょでしょ?やっぱ買っちゃおうかなぁ…」
「…」
バスローブ姿の、花ちゃん…
イイ。とってもイイと思います!買ったら是非、それも写メで!あ、直接見せてくれるなら言うことないけどっ。
…なんてね。
ゴォ~~…
「~♪」
「…」
バスローブか…
大人っぽく髪結い上げた花ちゃんのバスローブ姿…
もちろん中は生まれたままの姿で~…
片手にワイン持って、ちょっとほろ酔いなカンジで?頬がほんのりピンクに染まってたりして…
あああーッ、いいっ!ちょーイイなっ!てかマジで見たいッ!!
そんでその隣にはトーゼン、おそろいのバスローブを羽織った、ちょっとオトナな相葉くんね!
んで、こうさ、オトナな感じでしっとり見つめ合ったりなんかしてさ?言葉なくたって伝わるのよ、そういうムードの時ってのは!
黙ったまま~、お互いちょっと微笑んで?こう、グラスをカチンと鳴らしたら、ワインを一口含んで…
『今日のワイン、美味しいね』
『うん…』
なんて
お互いに目を閉じて、香りを楽しんだりして…
そして自然に寄り添うように、互いの肩と肩がくっついて
ふと見ると、俺を見上げる熱いまなざしと視線がぶつかる。
…わかってるって、言われなくても。
ったく。しょうがねえなぁ…
オマエのその熱い視線には、どんな高級なワインも敵わないんだよ…
静かにグラスを置くと、空いた手は自然と互いを求め合い
そのまま、二人は互いのバスローブを――…