第3章 魔王様と王様と
目を覚ますと外はオレンジ。
夕方になっていた。
「いけない…寝ちゃったわ」
ソファーに座り黒田と白田と遊んだりくつろいでいたらいつの間にか眠ってしまっていた。
そしていつの間にか掛かっていた毛布。
一体誰が掛けてくれたのか
ここには私と黒田と白田以外には誰も居なかった。
「お礼言わなきゃ…」
お礼を言うにも誰か分からないから言えないんだけれど。
「あっ……黒田!?」
すると突然黒田が毛布を引きずりながら何処かへ行ってしまった。
そして白田が後を追いかけ、私はその後ろを追いかけていく。
黒田が止まっていたのはグラビの階。
始くんの部屋の前に黒田と白田が待っていた。
「もしかして始さんなの?」
黒田に話しかけも返事なんて返ってこないんだけど…
私は黒田から毛布を取ろうとしゃがみ込むとガチャリと始くんの部屋の扉が開いた。
しかし黒田がいた為に途中までしか開かなかった。
「またお前(黒田)か……」
始くんがふぅ…と息をはくと黒田は私の後ろに移動した。
「あの、始くん。毛布ありがとう」
私は立ち上がり始くんにお礼を言った。
「いや…小春あんまりあそこで寝るなよ。隼が居なかったから良かったもの…いたら大変なことになってたからな…」
「う…うん」
始くんが言うんだから気をつけないと…なんだけど、どうして隼くん何だろう?
私は結局始くんの言葉の意味を理解出来ないみだった。