第14章 小さくなった魔王様
【海】
珍しく小春が大声を上げ、何かあったのかと思い駆けつければ俺は目を疑った。
「隼!?」
ベッドで寝ているのは確かに隼だった。
しかし、その様子はいつもとは全く違う姿。
小さくて幼い子供の姿。
3歳、4歳位の子供の姿をしていた。
しかも、181㎝ある身体が小さくなった為に普段着ている服はブカブカ。
シャツはワンピースのような形になっていた。
「でも、流石隼さんですね…」
「こんな状態でも寝てるなんて」
陽と郁の言うとおり、俺たちが騒いでいても一向に起きる素振りも見せなかった。
「隼…元に戻る?」
「さ、さあ……」
涙の疑問に流石の夜も答えられない。
それもそうだ。
原因も何も分からないんだから…
「しかし…どうするんだ?コレ…」
解決すべき問題は山積みだった。