第10章 魔王様と花嫁
【隼】
「ありがとう、霜月くん」
「いえいえ…」
「最後のキス良かったよ!振ってもないのに出来るなんて流石アイドルだね!」
カメラの角度からキスしたフリに見えていた。
本当はしっかりした事は小春との秘密。
一応恋愛禁止ってことになってるからね。
「あの…今日の写真何ですけど…」
数日後
「隼くん、荷物が届いてるよ」
「何だろ?……ああ…あの時の」
「あの時の?」
「秘密だよ。小春にはね」
部屋に戻り届いた包みを開けると中には何枚もの写真。
そこに写るのはこの間の小春。
撮影の後、カメラマンさんにお願いして、撮った写真全て送ってもらうように頼んでおいた。
「アルバムにしておこうかな」
始にも見て欲しいな。
「あ、これは飾っておこうかな」
一枚だけは写真立てに入れて飾った。
どんな写真かは秘密だよ。