第21章 魔王様とデート
ライブが終わり、今日は大学もお休みだった。
陽くん、夜くん、郁くんは学校があるから…と、地元に帰っていた。
プロセラ階は一気にシーンとしてしまっていた。
一通りの掃除を終え、共有ルームに行くと
『今日は○○ランドに来ていまーす!』
「いいな~…○○ランド」
「行きたいな…」
大きなテレビの前でそう話しているのは駆くんと恋くんだった。
テレビの中ではネズミや犬やアヒルをモチーフとしたキャラクターがパレードをしていたり、沢山のグッズなどが紹介されていた。
そういえば私……
「○○ランドってどこにあるんですか?」
「「えっ!?」」
ふとした疑問を2人に聞くと、声を合わせて私を見た。
「小春さん、行ったこと無いんですか!?」
「ええ…」
「○○ランドに?」
「ええ…」
「「ええ~!!」」
2人の大きな声に思わず耳を押さえた。
「嘘ですよね!?小春さん」
「嘘って言って下さい!小春さんっ!」
「嘘……じゃ…ない…です」
駆け寄る2人に私は段々小さくなっていく……