• テキストサイズ

PSYCHO-PASS ー真っ直ぐな瞳ー

第7章 過去




そう言われてモニター見る。


『ゔ……。』


とても見ていられるものではない。
……酷い有り様だ。…なんというか……言い表せない惨さがそこには映されていた。

胃の中のものがせり上がってきそうなのをかろうじて堪えながら、モニターから少しの間目線を外した。

と、その時、誰かが中へ入って来たようで扉が開いた。


『…あ。』

「……どうも。」


六合塚さんだった……。

彼女は私に軽く会釈をしてからカップラーメンを置いている机の近くのソファーに腰を下ろし、ラーメンをすすり始めた……。

唐之杜さんが更に続ける。


「なかなかの有り様よね……。彼、生きたまま"解体"されたらしいのよ……。」


……解体…?
……生きたまま、バラバラに…?

彼のその死体の様子から、私は恐怖さえ感じた……。
彼はきっと、最後まで苦しんだのだろう……。そう思っていた。

そして、ふと六合塚さんの視線がモニターに釘付けになっているのに気がついた……。


『…お食事中に…すみません……。』


申し訳なさから彼女にそう謝罪すると、六合塚さんは私の方に視線を寄越す。
私達は目が合った。
そして、六合塚さんから一言……。


「……何が?」

『え……。』


私は絶句した。
更に、唐之杜さんからも一言。


「弥生は、こんなのじゃ燃えないわ。……もっと、激しいやつじゃないと……。」

『は、はぁ……。』


妖艶に微笑む唐之杜さんに曖昧に答えてからふと思った……。

2人は…一体どういう関係なのだろう……。

……たぶん、聞かない方が良いのだろうけど、とても気になる。

一応、聞くのはやめておいた。

聞いてはいけない。
そんな気がしたからだ。
……そんな事を考えつつ、私は唐之杜さんお礼を告げ、その場を後にした……。


/ 167ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp