第7章 過去
「んじゃ、食べようか。」
そう言って微笑む彼の腕には皿の他にボトルもあった。
『……ジュース?』
縢くんは私の視線を辿り、自らが持っているボトルを見つめる。
「ああ、これね。」
そして、苦笑して更に続けた。
「これは〜。ジュースなんかじゃなくて…酒!!」
『……酒…って…あの、アルコールのお酒のこと……?』
「そうそう。それ以外何があんのさ〜。今や中毒性があって怖いからって、飲む度胸のない奴ばっかりで飲む人少ないんだろうけど…悠ちゃん……試してみる…?」
縢くんが、まるで悪戯を仕掛ける子供のように、楽しそうに目を輝かせて笑った。