第6章 白い人
『……あ。』
私の身長よりもだいぶ高い位置……
腕1本分位だろうか……。
そこに目当ての本を見つけた……。
私は喜びに胸を躍らせ、自身の身長では足りないので私は台を持ってきてそれに乗る。
『うっわ……ゆ、揺れる……。』
使われていないのだろう。
その台は、乗るとぐらぐらと揺れた……。
『くっ…ぅ……。あと…もう少…し……。』
倒れないように気をつけながらも、腕を伸ばし背伸びする……。
『んん……!!』
ぐらり。
はっとした時には、時すでに遅し。
私はバランスを崩し、腰辺りから倒れていく……。
私はどうすることも出来ず、痛みに備えぐっと瞼を閉じた。