第2章 パラライザー
『もう良いです。早く縢君と合流しましょう。』
少し拗ねた口調で監視官が言った。
「了解。」
不意打ちをくらい、早鐘を打つ心臓を落ち着かせる為に、俺は努めて冷静に言った。
Side of 如月
狡噛さんに笑われてしまったので、とても恥ずかしい思いをしてしまった。
それはさておき、先ほど"死体"を見てしまった。
助けたかった人を…救えなかった……。
被害者にも苦しい思いをさせてしまったのだろうと思うと胸が軋む……。
その為にも、もう一人の被害者は救わなくてはならない。
そう思ったその時……