第5章 気づいた気持ち
『ふ、2人はっ!!何が食べたいのっ!?』
……思わす叫んでしまった……。
「……。」
「……。」
零はぱちくりと睫毛の長い瞳を瞬かせて私を見つめる。
秀も同様に、驚いたように口をポカン…と開けていた。
私は息を思いきり吸い込んで続けた。
『…せっかく、久しぶりに集まったんだからさ。…喧嘩なんか…しないでよ……。
澪や凜だって2人に喧嘩してほしくないと思うよ。』
2人を見ると、そっくりな顔を寄せあって不安そうにしていた。
「……悪かったね。怖い思いをさせてしまって…。」
「悪い……。つい、かっとなっちまった。」
2人はバツの悪そうな顔をして頭を下げた。
私は2人の様子を見て、何度も頷く。
澪と凜もほっとしたように微笑った。
「……全く悠には敵わないな…。」
「そーだな。」
『え、なんで?』
「「さぁ〜。」」
2人が声を揃えて言う。
……2人も顔を見合わせて笑いあっていた…。
私も……それが嬉しかった…。