第5章 気づいた気持ち
お昼頃になって秀と零が合流した。
「よぉ。皆、久しぶりだな。」
にっと笑って秀が言う。
それに続けて零も
「うん。そうだね。久しぶり。」
と微笑んだ。
『うん。久しぶり。』
「なつかしーね!!」
「元気だった?」
私に続き、澪と凜が言う。
懐かしさを感じて私はふっと微笑んだ。
「あ、そういえば…お昼何処にする?」
思い出したように澪が言う。
「んー。考えてなかったな……。どうする?悠。」
『え、わ、私!?』
何も考えていなかった私は唐突に秀に訊かれ戸惑った。
「秀、悠が困ってるだろ。」
零が秀を窘める。
「へいへい。」
と、適当に返事をする秀に零がイラついた口調でこう続ける。
「君はいつも適当だな。だから悠や周囲の人間に迷惑をかけるんだ。」
「は?なんでそうなるんだよ……。」
…まずい。何故か2人が口論になっている。
何とかしなければ…。